今日はミニカー日和。。。

のほほんと続けていけたらいいな~♪

ダウアー・962LM No.35  Le Mans 1994

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スパーク製の1/43ミニカーになります。

前作のポルシェ956はポルシェ初のアルミモノコック構造のフレームを採用したレーシングカーですが、962も同様の車内構造です。
ミニカーの車内もまたドライバーと助手席の間の縦方向のフレームの再現でアルミモノコックの存在を感じさせてくれてますが、実車同様に再現されているフレームの肉抜き穴加工の表現も加わってわかってるって感じがうれしいポイントです。
オリジナルの962のミニカーと並べると差違も面白くって満足度がありますね。
ドライバーの一人はバイエルン出身のハンス=ヨアヒム・シュトゥックですが、グループCカーのミニカーでは半ば常連の一人ですね。
35号車はユニークなカラーリングから優勝した36号車よりも人気があるんではないでしょか。
先日購入しましたが、ル・マンウイナーモデルを中心にスパークは再販にも積極的なところがうれしいですね。

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グループCカテゴリーのレースシーンで一時代を築いたポルシェ962。
その純プロトタイプレーサーを公道走行可能に改造し販売したのがダウアー・シュポルトワーゲンです。
創設者のヨッヘン・ダウアーは、ダウアー・レーシング時代にデイトナ24時間レースで2台のポルシェ962を走らせるなど、以前からポルシェとは密接な関係を築いていました。

1994年のル・マン24時間レースですが、プロトタイプカーからGTカー主体のレースへの移行期にあたりました。
そこで規定の混乱にともなう参戦車両の減少への対策として、旧規定のグループCカーの参戦をこの年限りでしたが認めるとともに、GTカーにたいしては、公道走行認定車両が1台でもあれば参戦可能とし、燃料タンクの容量増大など純プロトタイプカーのグループCカーとの性能調整をはかるため各種の優遇措置がとられました。

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元になったポルシェ962のサイドエキゾーストにたいしてダウアー962はリヤ後方出し。
理由としては、ダウアー962は市販するにあたって、利用の便からサイドシル内にラゲッジルームを備えたためとおもわれます。

1台でも公道走行可能の市販車があれば、中身はグループCカー同様でもGT1カーとして合法的にル・マンに参戦できる。
そのレギュレーションの抜け穴に勝機を見いだしたポルシェはダウアーにル・マン24時間レースへの参戦を勧めるとともに、マシンの製作、チームの運営に積極的に関与しました。

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ル・マン24時間レース参戦の為に新たにポルシェで製作された2台のダウアー962LMは、ダウアーのチームというよりは実質はポルシェワークスそのもののチーム体制でトヨタのグループCカーに競い勝って、36号車は7年ぶり13回目の総合優勝をポルシェにもたらしました。
35号車は途中、タイヤのバーストなどのトラブルに見舞われましたが、ゴールまで走り抜きみごと3位でレースを終えました。

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スパークは比較的に若いミニカーブランドですが、発足当初のマニアックな車種選定はそのままに、近年はGT3カテゴリーのレーシングカーの人気もあって、レジン製ミニカーの業界最大手と呼ばれているようです。
もっとクオリティが高いミニカーブランドは多々ありますが、品質と価格のバランスと開発能力の高さから、近年では自動車メーカーの特注品も数多く手がけるほどになりました。
その膨大な製品ラインナップはおもにレーシング車両が占めていますが、人気のF1やGTカーだけでなく、戦前のル・マン参戦車両も積極的にモデル化を進めています。



1994 - Le Mans - Problems for the Dauer Porsches