Hesketh 308D 1976 ‘PENTHOUSE’
最初に見たとき、F1にノーズアートクイーンが描かれてると興奮しました。
船の世界なんか「彼女(She)」とか呼ばれて特にそうなんだけど、乗り物は女性によく例えられますね。
そう思うと日本の痛車も流れからいえば正統派なんですね。
今回のモデルはスパーク製の1/43レジンミニカーになります。
スパークF1のフィギュアについてはデカールのズレぐらいはもう諦めてはいるんですが、今回はヘルメットのシールドが最初から無いは顔に穴は開いているはでまたまた経験値がつきました。
撮影画像は悩みましたけどもマシンがメインということで。。。
ヘスケス・レーシングですが、あえて時代錯誤なノースポンサー主義を掲げてF1に参戦していたことから、オーナーのヘスケス卿の個人資産からチームの活動資金が賄われていました。
前の年までは白ベースに青と赤のストライプというまさにイギリスの国旗そのまんまのボディカラーだったのに、それが一変してこの落差がまた凄いですね。
背景にはヘスケス卿に残された遺産がほぼ尽きかけていた事があるのですが。。。
ペントハウスはプレイボーイと並んでかつては一時代を築いた国際的男性雑誌ですね。
リズラはフランスの手巻きタバコの巻紙を製造する会社で、現在でも何故かモータースポーツのスポンサー活動はOKみたいですので特に2輪の世界では有名です。
ちなみに横に描かれてる十字架のマークは、リズラの創業家の家紋だそうです。
両社ともイギリス人ドライバーのガイ・エドワーズの持ち込みですがこの方のF1での経歴も足掛け4年と短いですがまた凄いです。
F1での所属チームですが74年はグラハム・ヒルのヒルから。
レース中のケガの影響から一年休んで76年はヘスケス、そして引退の年の翌77年はBRMで!
末期的な死に体のチームが似合うドライバーの一人として覚えておきたい方ですね。
ヘスケス308Dですが、元になった308はデザイナーのハーベイ・ポスルスウェイトのF1処女作として有名な1台です。
後年のティレルでの革新的な空力デザインのマシンから、かってにエキセントリックな方だと思いこんでいました。
外見も名前もカッコいいし。
でも長い経歴をみればどちらかと言うとチーム内では調整型の人柄で手堅いマシン作りを得意とした人みたいです。
開発に失敗してバランスをくずしたマシンの後を引き継いで物になるようにする助っ人といった立場ですかね。
ヘスケス卿自体は周囲に対して粋と悪趣味が入り混じった露悪的態度を終始とった方ですのでこのマシンも色物のとして見られがちですが、白と紺のカラーリングといい実にまとまりが良く見えてカッコいいですよね。
ざっと見た感じの308シリーズ(1974-1978)の各型のちがいですが、
308→マシンのノーズ部分にフロントラジエーターを採用。
308B→ラジエーターはボディのサイド部分に移動。新たにフロントにウイングを装着。(1975年のF1GP第8戦オランダではジェームス・ハントがフェラーリのニキ・ラウダに勝って自身とそしてチーム初の優勝を飾る)。
308C→サスペンションにラバースプリング(通常のコイルスプリングよりもバネレートの調整が容易で、システムが軽量、単純という利点を狙って)を採用。コックピット後方にあるエンジンへの空気取り入み口のインダクションポッドの形状も背の低いものに変更。モノコックも新しいデザインで新造。
308D→Bの改良型。マシン転倒時の安全性への配慮のため、インダクションポッドの高さが規制された年。(1976年チームは年度当初からエースドライバーのジェームス・ハントはマクラーレンへ、デザイナーのハーベイ・ポスルスウェイトはウイリアムズへの移籍で欠いており、シーズンを通して成績は低迷した)。
308E→スポンサーは引き続きペントハウス。元が元なのでくさび形のボディデザインが当時のウルフっぽい(ウルフWR1のデザイナーはハーベイ・ポスルスウェイト)?